膵臓がんにおける再発予防

膵臓がんは他の臓器や血管に囲まれていることや症状が出にくいためがんの発見が遅くなり、進行してしまっているケースが多くあります。
また、外科的手術ができたとしても再発し予後が良くない方も多いと言われています。
外科的手術で膵臓がんを取りきれたら、術後補助療法をしっかりと受けていただき再発を予防することが大事です。

膵臓がんの再発しやすい臓器、5年生存率(ステージ別)

膵臓がんにおける基本情報

■再発しやすい臓器・部位

膵臓がんにおける再発しやすい臓器・部位は肝臓、腹膜、リンパ節、肺と言われています。

膵臓は多くの消化器や重要なリンパ節や動脈に囲まれていることから完全に切除しにくく、また早期から転移を起こしやすいため、再発・転移しやすいがんとされています。

■ステージ別の5年生存率

膵臓がんの5年生存率は
ステージI:46.1%
ステージII:20.1%
ステージIII:6.4%
ステージIV:1.8%

手術が可能なステージIやIIの早期段階でも5年生存率が50%を下回ることからも再発率が高いことがうかがえます。

膵臓がんの術後経過観察、術後療法、再発予防

膵臓がんは手術のあと5年以内の再発がほとんどのため、手術後5年間の経過観察が必要とされます。
通常は手術後の2年間は3~6ヶ月に1度の頻度で腫瘍マーカー検査やCT検査を実施し、その後少なくとも3年間は6~12ヶ月に1度の頻度で検査を実施します。
手術後に再発予防として化学療法を実施することが推奨されています。また、近年は再発リスクをさらに下げるため、手術前にも化学療法を実施する場合があります。

参考資料:
全がん協加盟施設の生存率協同調査
(2011~2013年)
膵癌診療ガイドライン 2016年版

膵臓がん|
がん再発予防としてのがん免疫細胞治療

■膵臓がんのがん再発について

膵臓がんは、体の深いところにあって、がんが発生しても症状が出にくいということがあります。がんが発見された時には、すでに、進行してしまっていて、手術が出来ない方も多いがんです。
早期で発見された場合でも、手術で切除した後に、がんが再発することが多いがんでもあり、極めて予後が悪いがん考えられています。したがって、手術後の補助療法を十分に受けることが最も大切だといえます。

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